2005年に制定されたLLP法によって設立することができるようになった有限責任事業組合(LLP:Limited Liability Partnership)。
名前とかだいたいの内容は前から知ってたけど、詳しい内容は知りませんでした。さっき、調べものをするために内田先生の民法の本を読んでいたらけっこう詳しく有限責任事業組合のことが書いてありました。
会社と有限責任事業組合で異なるポイントが大きく3つあります。
1、有限性
2、内部自治原則
3、構成員課税(パススルー課税)
まず、有限性ですが、民法上の組合の場合、組合員が無限責任を負うのに対して、有限責任事業組合の場合構成員は有限責任のみを負います。つまり、有限責任事業組合が損失を出したとしても、出資者は出資した額以上の責任を負うことがありません。
次に、内部自治の原則ですが、会社や組合の場合、監査役をおかないといけないとか、利益の分配や出資者の出資額に応じてしなければならないとか、いろいろ規制がありますけど、有限責任事業組合の場合、そういう規制を受けず自由に決めることができます。
そして、一番すごいと思ったのが構成員課税(パススルー課税)というやつです。会社の場合、利益を上げれば、まず会社に対して法人税がかかります。さらに、会社から給料を受け取った段階で個人に対して所得税がかかります。
しかし、有限責任事業組合の場合は、組合自体には課税されず、組合から出資者に利益が配分された段階でのみ出資者に対して課税されます。会社の場合のように二重に課税されるのを回避することができるのです。
さらに、A社とB社でCという有限投資事業組合を設立した場合で、Cが500万円の利益を上げた場合、その500万円に対しては前述のように課税されません。
また、500万円のうち300万円がA社に配分された場合、その300万円に対して課税されるのですが、もし、A社が200万円の赤字を出していたとすれば、それを相殺することができ100万円に対してのみ課税されます。
あまり詳しい会計とか税金のことは分かりませんけど、たぶん有限責任事業組合をうまく使えば、かなり節税できるんでしょうね。
日本では、会社といっても名前ばかりの会社がほとんどで、家族経営とか実質的には一人で経営しているとかっていう場合には、有限責任事業組合の方が圧倒的に有利なんだと思います。
現に、アメリカでは、有限責任事業組合の登記数が株式会社の登記数を超えているそうです。
法律を知っているか知らないかで、ほんとに大きな差になりますよね。
ちなみに、有限責任事業組合のメリットを知ると、有限責任事業組合を通じて株取引や為替取引がしたくなると思いますが、SBI証券(旧イートレード)で有限責任事業組合の名義で口座を開設できるみたいです。
東京大学出版会
売り上げランキング: 14640

変わった点は。。
一番好きな基本書
読みやすいです!
紙質が・・




民法以外の法改正の理解に乏しく、改訂者のバランス感覚もない



